有病者・障がい者歯科について
有病者・障がい者、高齢者に
配慮した
歯科治療
身体機能、知能、あるいは精神機能に障がいがあるために、通常の歯科保健や治療に適応するのが困難な人を対象とした科目です。日本の障がい者は、身体障がい436万人、知的障がい109.4万人、精神障がい614.8万人の合計1160.2万人にも上ります。これは全人口の9.3%に相当します(2023年データ)。
また、何らかの基礎疾患を持つことの多くなる高齢者は全人口の29%(2022年データ)に上り、年々増え続けています。
かつて、障がいや基礎疾患を持つ方々が歯科を受診する際は、大学病院や総合病院の中の歯科や、公的な歯科診療所などの専門施設で受診されておられました。しかし現在はこれら専門施設だけでは受け入れが超過していることも多く、一般の診療所にもリスクを抱えた方々が受診される状況です。ひまわり歯科では、専門施設と連携を図りながら、地域の皆様の身近な場所で、一般歯科を受診されるご家族の皆様とご一緒に受診頂けるよう、障がい者歯科研修機関で研修を積んだ歯科医師、並びに必要設備を整えております。歯科治療が必要だが、専門施設は遠くて継続して通えないといった、受診困難な患者様に対して、少しでもお役に立てればと考えております。また同時に、障がいを持つ方々にとって歯科がもっと身近になるように行動を起こしていくことが、私たちの使命であるとも感じております。
日本障害者歯科学会専門医研修施設に認定されています
当院は日本障害者歯科学会専門医研修施設に認定されており、障がい者歯科のできる歯科医師や歯科衛生士を育成する機関として研修を行い、患者様により安心して満足して頂けるよう活動しております。全国には68,000軒以上の歯科診療所がありますが、その中で日本障害者歯科学会専門医研修施設に認定されているのは56施設です(令和5年8月現在)。
当院の障がい者歯科治療
全身麻酔の実施
術後までの管理体制
入院必要時のサポート
歯科治療にスムーズに入って行くために、歯ブラシなどの身近なものからトレーニングを行う方法です。
笑気ガスを吸うことでリラックスした状態で治療を受けて頂く方法です。脳性麻痺の方の筋の緊張を和らげたり、強い嘔吐反射を和らげたりする効果もあり、より快適に治療を受けて頂くことができます。
障がい者歯科専用の待合室を完備しております。一般の待合室とは別室ですので、周囲に気兼ねなく時間を過ごせます。また、第2駐車場からすぐに入れるスロープ付き入り口があり、じっとするのが苦手な方や車いすの方の介助者様から好評です。
安心した空間で治療を受けて頂けるよう、完全個室を備えております。ただし、安全確保の観点から、敢えて半個室の診療台を使用する場合もございます。その場合でもできるだけ他の診療台からの音や、視覚情報を少なくし、落ち着いた空間で治療を受けて頂けるよう心がけております。また、付き添いの方も周りの視線が気にならないように最大限の配慮をいたします。
視覚からの情報伝達が優位と言われる自閉症の方などに、言葉かけに加えて絵カードを使った説明をすることで、スムーズに治療ができることがあります。
使う道具をTell(言葉で説明)、Show(実際に見せる)、Do(動かす)ことで、歯科の道具に対する不安感を減らす方法です。
対応しています
通常の歯科治療が難しい場合は、全身麻酔下での歯科治療を選択することもできます。歯科麻酔専門医の協力の下、安全の治療が行える環境を整えております。
全身麻酔を用いた集中歯科治療は
こんな方におすすめ
の低い小児・障がい者
一度に多くの治療をしたい方
※適応条件があるため、当院での全身麻酔を用いた歯科治療を行えない場合もあります。
- 1 問診(全身麻酔用)
- 2 患者様個々に合った口腔内の衛生管理を提案
- 3 指定の病院での術前検査(胸部レントゲンや血液検査など)
-
4
検査結果をもとに、歯科麻酔専門医が全身麻酔が可能か総合的に判断
※当院で行えない場合は要相談
-
5
歯科麻酔専門医から術前の注意事項、リスクの説明と同意
担当医から治療内容の説明
- 6 全身麻酔下での歯科治療実施
- 7 治療が終了したら、口腔内の良い状態を保てるように衛生管理の方法を一緒に考えましょう
費用について
健康保険で行う場合、3割負担の方で、全身麻酔の自己負担金が30,000円程度に加えて、行った歯科治療の自己負担金が発生します。