皆さん、こんにちは。広島県海田町にあるひまわり歯科です!
本日は、矯正治療をご検討されている親御さんによくご質問をいただく内容についてご説明させていただきます。
お子様の歯並びが気になり、「矯正を始めようかな?」と考え始めたとき、保護者の方が最初に直面する疑問の一つが、「どんな矯正装置を選べばいいのだろう?」というものではないでしょうか。
インターネットや口コミでさまざまな情報を目にし、マウスピース矯正、床矯正、ワイヤー矯正など、選択肢の多さに戸惑ってしまうかもしれません。特に小児矯正は、お子様の成長期という大切な時期に行うため、「最適な選択をしたい」という思いは当然のことです。
しかし、ご安心ください。お子様の矯正装置選びには、いくつかの大切な判断基準があります。この記事では、小児矯正で主に用いられる装置の種類を徹底的に比較し、ご家庭で装置を選ぶ際に最も重要となる決定的なポイントと、クリニックを選ぶ際の注意点について詳しく解説します。
この記事を最後までお読みいただければ、お子様に合った最適な矯正方法を見つけ、納得してたうえで矯正治療を開始いただけるかと思います。
1. 小児矯正で使われる主な矯正装置の種類と特徴
小児矯正、特に永久歯が生えそろう前に行う一期治療(※)では、骨格の成長を促したり、歯が生えるスペースを確保したりすることを主な目的とします。この段階で使われる主な装置は、大きく分けて「取り外し式(可撤式)」と「固定式」の2種類があり、その中でも代表的なものを比較します。
(※)一期治療は、一般的に6歳頃から10歳頃の混合歯列期(乳歯と永久歯が混在している時期)に行われます。
🔹 取り外し式(可撤式)装置
お子様自身や保護者の方が、食事や歯磨きの際に装置を取り外せるタイプです。
| 装置の種類 | 主な特徴 | メリット | デメリット |
| 床矯正装置 |
プレート状の装置で、ネジを回して少しずつ拡大し、顎の骨の成長を促したり、歯列を広げたりする。 |
顎を広げる効果が高く、歯を抜かずに矯正できる可能性が高まる。取り外しができるため、歯磨きがしやすい。 |
決められた装着時間(一般的に1日10~14時間以上)を守る必要がある。装置が厚いため、話しづらさを感じる場合がある。 |
| マウスピース型矯正装置 (インビザライン・ファーストなど) |
透明で薄いプラスチック製のマウスピースを段階的に交換していく。 |
目立たないため、見た目の抵抗感が少ない。異物感が少なく、比較的快適。 |
決められた装着時間(一般的に1日20時間以上)を厳守する必要がある。食事のたびに着脱が必要。 |
| 機能的矯正装置 (マイオブレース、プレオルソなど) |
舌や唇の力など、お口周りの筋肉の力を利用して、顎の成長方向を誘導したり、反対咬合(受け口)などの改善を目的としたりする。 |
筋肉の機能改善を促し、根本的な原因にアプローチできる。 |
就寝中など、長時間の装着が必要なことが多い。装置が比較的大きく、慣れが必要。 |
🔸 固定式装置
歯科医師が歯に直接装着し、原則として治療期間中は取り外せないタイプです。
| 装置の種類 | 主な特徴 | メリット | デメリット |
| 部分的なワイヤー装置 (ブラケット装置) |
永久歯の一部にブラケットとワイヤーを装着し、特定の歯の傾きや位置を改善する。 |
歯を動かす力が確実で、自己管理の必要がない(患者側で取り外せないため)。 |
装置周辺の歯磨きが難しく、むし歯や歯肉炎のリスクが高まる。見た目に目立つ。 |
2. 矯正装置選びで最も重要な「自己管理能力」
さまざまな装置がある中で、保護者の方が「どれを選べば最も効果が出るのか」と悩まれるのは当然です。治療効果だけを考えれば、歯科医師の管理下で治療が進む「固定式装置」の方が確実に見えるかもしれません。しかし、小児矯正、特に取り外し式装置を選択する場合、装置の選択以上に重要な、治療の成否を分ける決定的なポイントがあります。
それは、「お子さん自身が、装置の管理をきちんとできるかどうか」です。
小児矯正で多く用いられる床矯正装置やマウスピース型矯正装置は、お子様ご自身が毎日決められた時間(多くの場合1日10時間〜20時間以上)装着し、食事や歯磨きの際には外すという、高い自己管理能力が求められます。
💡 装着時間厳守が治療効果に直結する
取り外し式の装置は、装着時間を守らなければ、歯や顎が動いてくれません。例えば、1日15時間の装着が必要な床矯正を、実際には5時間しか使っていなかった場合、治療は計画通りに進まず、期間が大幅に延びてしまったり、最悪の場合、治療が失敗に終わってしまうこともあります。
治療の成否は、医師の技術や装置の性能だけでなく、ご家庭での「装着の徹底」にかかっていると言っても過言ではありません。
- 集中力があり、ルールを守るのが得意なお子様:マウスピースや床矯正など、自己管理が必要な装置でも高い効果が期待できます。
- 「ついうっかり」が多い、または装着を嫌がる可能性が高いお子様:装着時間が不十分になるリスクを避けるため、**固定式装置(ワイヤーなど)や、就寝時のみの装着で済む装置、または装着しなくても進む治療(例:顎の骨の成長を待つ)**の選択肢を慎重に検討する必要があります。
当院では、カウンセリング時に、お子様ご本人ともお話し、お子様の性格や生活習慣を詳しくお伺いし、最適な装置を一緒に選ぶことを重視しています。保護者の方だけでなく、お子様自身の「やってみよう!」という気持ちを引き出すことも、成功の鍵となります。
🔹 装着時間を守るための工夫例
- 見える場所にチェックリストを貼る:カレンダーなどに装着時間を記録し、達成感を視覚化する。
- 保護者が一緒に時間を意識する:夕食後の装着開始時間などをルーティン化し、声かけを徹底する。
- 装置を清潔に保つ習慣をサポートする:きれいな装置は気持ち良く使え、モチベーション維持につながります。
3. 失敗しないクリニック選びと矯正治療を始める際の注意点
お子様の矯正治療を成功させるためには、装置の選択と自己管理能力に加え、信頼できるクリニックと医師を選ぶことも非常に重要です。
🔹 治療計画と費用の明確な説明を求める
初回のカウンセリングや精密検査の結果説明では、以下の点について明確な説明を求めましょう。
- 診断結果と治療目標の明確化:お子様の現在の問題点(例:上顎が小さい、前歯の傾きなど)と、治療によって目指す具体的なゴール(いつ、どのように改善するか)が明確に示されているか。
- 治療期間と段階の説明:一期治療(土台作り)でどの装置をどれくらいの期間使い、その後、二期治療(永久歯の仕上げ)が必要になるか否か、必要な場合の治療時期と方法まで説明があるか。
- 総額費用の提示:装置代、調整料、保定装置代、通院期間中の費用が全て含まれた「トータルフィー制度」を採用しているか、またはそうでない場合にそれぞれの費用が明確に分かれているか。後から追加費用が発生しないかを確認しましょう。
特に小児矯正は治療期間が長くなる傾向があるため、費用や通院頻度について、ご家庭の状況に合った無理のない計画を立てることが重要です。
🔸 「矯正装置の特性」だけでなく「お子様の性格」に合わせた選択を
繰り返しになりますが、クリニックは「この装置が最新だから」「これが一番早く動くから」といった装置の特性を押し付けるのではなく、お子様が毎日、苦痛なく装着できるかという現実的な視点で装置を提案してくれるかどうかが大切です。
- 怖がりで痛みに敏感なお子様には、極端に強い力のかかる装置は避ける。
- スポーツを本格的に行っているお子様には、接触の際に口腔内を傷つけるリスクの低いマウスピース型を提案するなど、生活スタイルに合わせた配慮があるか。
私たちひまわり歯科は、お子様とその保護者様の不安に寄り添い、「お子様自身が納得し、前向きに取り組める矯正治療」を提供することを目指しています。
まとめ
お子様の矯正装置を選ぶ際に最も大切なことは、「治療効果の高さ」や「費用の安さ」といった装置のスペックを比較することではありません。
最も重要で、治療の成功を左右する結論は、「お子様がその装置を、決められた時間、正しく装着し続けられるか」という自己管理の徹底にあります。
- 矯正装置の選択:床矯正、マウスピース、機能的装置など、各装置のメリット・デメリットを理解する。
- 成功の鍵:お子様の性格や生活習慣を考慮し、装着時間のルールを守れる装置を選ぶ。
- クリニック選び:矯正専門医が、お子様の成長に合わせた明確な治療計画と、トータルで納得できる費用を提示してくれるか確認する。
お子様が自信を持って笑顔で過ごせる未来のために、まずは一度、専門医によるカウンセリングで、お子様一人ひとりに合わせた最適な治療プランについて相談してみませんか。
当院では、お子様の歯並びのお悩みから、矯正装置の管理に関するご不安まで、丁寧にお伺いいたします。